0このレポートの読み方
数字そのものより、「その数字がどこまで信用できるか」のほうが判断を左右します。当方は全ての数値に信頼度を付けています。
| 区分 | 意味 | 本レポートでの扱い |
|---|---|---|
| A | 官庁統計、または調査手法・サンプル数を開示している調査会社の一次発表 | 判断の土台にしてよい |
| B | 民間集計で手法が一部だけ開示されているもの、企業IR | 参考にするが、単独では根拠にしない |
| C | 出典が「業界調査」等で止まり、原典に到達できないもの | 採用しない。本文では「使えない数字」として明示 |
1結論:参入可否の判断材料
ご判断はご依頼者さまが行うものです。当方は「判断を変えうる事実」を提示します。
2,368
全国のパーソナルジム施設数
矢野経済研究所/2025年8月時点
49.3%
大手8ブランド店舗の東京都集中率
コーチム悉皆調査/2026年7月
9.6%
全国1,741市区町村のうち出店済みの割合
同上
47.6%
フィットネス関連企業のうち赤字または減益
帝国データバンク/2024年度
- フィットネス関連企業の47.6%が赤字(31.7%)または減益(15.9%)。市場規模は過去最高を更新見込みなのに、企業の収益は悪化しています(帝国データバンク/2024年度)。
- マンツーマン指導の女性市場が前年比 -23.0%。長らく主力だった顧客層が離れています(ホットペッパービューティーアカデミー/2025年下期)。
- 男性のマンツーマン指導の月額支出が前年から約1,400円減少。価格を上げにくい環境です(同)。
- 大手ブランドでも純減が起きています。RIZAP 129店(2021)→103店(2026)、Chicken Gym 30店超→3店、BVEATSは運営会社が負債約2億3,000万円で破産(2026年6月)。
- 公的機関の実測では平均営業利益率がマイナスです。日本政策金融公庫の経営指標調査(2024年8月・n=74社)で平均 -11.1%、損益分岐点比率114.5%。開業支援業者が提示する「利益率30〜50%」とは方向が逆です(詳細は§8)。
- 2026年5月、消費者庁がパーソナルトレーニングの事故調査報告書を公表しました。事故196件のうち193件が指導そのものに起因し、41%が治療1ヶ月以上。4大臣・長官宛の意見が出ており、今後の規制新設リスクがあります(詳細は§9)。
- 全国1,741市区町村のうち大手が出店しているのは168(9.6%)のみ。地方は明確に未開拓です(コーチム/2026年7月)。
- レビュー密度が地方のほうが高い。新潟の2店舗が平均147.5件に対し、東京399店は平均64.1件。店舗あたりの需要は地方のほうが厚いことを示唆します(同)。
- 日本のフィットネス参加率は約4.5%で、米国23.7%の1/5。市場そのものは伸びしろがあります(RIZAP決算説明資料ほか)。
- 男性市場は3年連続で拡大(+5.2%)。20代男性が利用者・経験者ともに全年代最多です(ホットペッパービューティーアカデミー/2025年下期)。
2市場規模
「いくらの市場か」に答えられない構造
最初にお伝えすべきことは、この市場には信頼できる金額データが存在しないという事実です。
出典:経済産業省 特定サービス産業動態統計調査(調査終了告知)/総務省 サービス産業動態統計調査(いずれも2026年8月9日確認)
「フィットネス市場規模」は3つの別物が併存している
同じ「市場規模」という言葉が、まったく違うものを指しています。混ぜて引用すると結論が壊れます。
| 定義 | 集計の対象 | 最新値 | 時点 | 信頼度 |
|---|---|---|---|---|
| A. 帝国データバンク | 主要運営企業の売上高ベース | 約7,100億円 | 2024年度(見込) | A |
| B. Fitness Business誌 | 民間商業フィットネス施設 | 4,886億円 | 令和5年(2023年) | B |
| C. 経産省 動態統計 | 調査対象事業所1,700のサンプル調査 | 2,910億円 | 2024年(統計終了) | A |
出典:帝国データバンク 業界動向調査(2025年5月16日公表)/Fitness Business(2024年5月25日)/e-Stat 特定サービス産業動態統計調査 長期時系列表18(2025年3月19日更新)
経産省統計で見える唯一確かな事実:コロナ前に戻っていない
統計は終了しましたが、2024年までの実数は残っています。これは市場を語るうえで最も硬いデータです。
| 年 | 売上高 | 会員数 | 年間延べ利用者数 | 調査事業所数 |
|---|---|---|---|---|
| 2019(コロナ前) | 3,348億円 | 336.3万人 | 2億5,451万人 | 1,461 |
| 2020 | 2,235億円 | 269.0万人 | 1億7,158万人 | 1,583 |
| 2021 | 2,450億円 | 257.7万人 | 1億9,819万人 | 1,506 |
| 2022 | 2,683億円 | 264.9万人 | 2億1,042万人 | 1,500 |
| 2023 | 2,784億円 | 279.9万人 | 2億1,768万人 | 1,603 |
| 2024(統計最終年) | 2,910億円 | 288.2万人 | 2億2,661万人 | 1,700 |
出典:e-Stat 特定サービス産業動態統計調査 長期時系列表18 フィットネスクラブ(2025年3月19日更新・2024年年間補正反映)。※サンプル調査であり業界総額ではありません。2021年6月分・2024年1月/6月分等で調査対象変更による不連続があります。
パーソナルジム単体の市場規模
これが本題ですが、はっきり申し上げて信頼できる金額は公開されていません。
| 流通している数字 | 出所 | 判定 |
|---|---|---|
| マンツーマン指導市場 275億円(前年比 +10.8%) | ホットペッパービューティーアカデミー 美容センサス2024年下期。15〜69歳・人口20万人以上都市居住・n=13,200の消費者調査 | A 調査手法とサンプル数が公開されている唯一の実測値。本レポートではこれを採用します |
| 275〜500億円、年率9〜11%成長 | コーチム統合分析(2026年6月) | B 推計。幅として参照 |
| 約1,000億円(2023年) | 複数のまとめ記事で反復されているが、元の調査名を特定できず | C 採用不可 |
| 700〜800億円(2024年) | 一パーソナルジムのブログ。「矢野経済研究所・日本フィットネス協会等の推計」と記載するが名指しがなく検証不能 | C 採用不可。上記1,000億円とも矛盾 |
出典:ホットペッパービューティーアカデミー 美容センサス2024年下期/コーチム 市場レポート(2026年6月)
https://www.yano.co.jp/market_reports/C67114100
3店舗数と出店動向
資金の流れが変わった
金額が当てにならない以上、店舗数の実測が最も信頼できる指標になります。
全国フィットネス施設の業態別内訳
| 業態 | 2024年8月 | 2025年8月 | 構成比 |
|---|---|---|---|
| 総数 | 12,543 | 13,876 | 100% |
| 24時間型 | 4,348 | 5,034 | 36.3% |
| パーソナルトレーニングジム | ※分離計上なし | 2,368 | 17.1% |
| 小規模型 | 2,145 | 2,156 | 15.5% |
| ヨガ型(マシンピラティス含む) | 1,334 | 1,877 | 13.5% |
| 総合型 | 1,142 | 1,240 | 8.9% |
| その他 | 3,574 | 1,201 | 8.7% |
出典:矢野経済研究所 フィットネス施設に関する調査(2026年3月12日発表/2025年8月時点)
新規出店の内訳:ここに最大の変化があります
| 業態 | 2023年9月〜2024年8月 | 2024年9月〜2025年8月 |
|---|---|---|
| 新規出店 合計 | 1,152 | 1,266 |
| 24時間型 | 826(71.7%) | 513(40.5%) |
| ヨガ型(マシンピラティス) | 124(10.8%) | 348(27.5%) |
| パーソナルトレーニングジム | ※分離計上なし | 278(22.0%) |
出典:矢野経済研究所(2026年3月12日発表)/2024年分は同社2024年10月24日発表
主要チェーンの店舗数(規模感の把握用)
| ブランド | 店舗数 | 会員数 | 時点 | 信頼度 |
|---|---|---|---|---|
| chocoZAP(セルフ型・参考) | 2,005 | − | 2026年7月 | A |
| エニタイムフィットネス(24時間型・参考) | 1,280 | 120万人 | 2026年7月末 | A |
| かたぎり塾(パーソナル) | 348 | − | 2026年6月 | B |
| BEYOND(パーソナル) | 177 | − | 2026年6月 | B |
| RIZAP本体 | 103 | − | 2026年 | B |
| 24/7ワークアウト | 96 | − | 2025年12月 | B |
| AppleGYM | 60 | − | 2026年7月 | B |
出典:RIZAP PR TIMES/Fast Fitness Japan @Press(2026年7月)/コーチム 拡大と撤退(2026年)
- RIZAP:129店(2021年)→ 103店(2026年)=26店の純減
- チキンジム:36店(2024年6月)→ 3店(2026年8月)=約92%減。2025年11月の公式FCページには「複数店舗がFC店舗から独立したため店舗数が減少」と記載。運営元だった株式会社CHICKEN GYMは2025年7月1日に登記が閉鎖され、ブランドは別法人へ移管。公式サイトも全URLが同一の1枚ページを返す状態に縮退しています(2026年8月9日実測)
- BVEATS:11店(2022年1月)→ 4店(2026年6月)→ 全店閉鎖。運営会社が負債約2億3,000万円で破産
4需要側
誰が、いくら払っているか
供給側の話が続きましたが、参入判断で本当に効くのは需要側の変化です。
市場の重心が女性から男性へ移っています
| 指標 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
| マンツーマン指導の女性市場 | 前年比 -23.0% | 2025年下期 |
| ジム・ヨガ・フィットネスの男性市場 | 前年比 +5.2%(3年連続拡大) | 2025年下期 |
| ジム・ヨガ・フィットネス市場 全体 | 6,404億円(前年比 -3.9%) | 2025年下期 |
| 男性のマンツーマン指導 月額支出 | 前年から約1,400円減 | 2025年下期 |
| 女性のマンツーマン指導 月額平均支出 | 8,650円 | 2024年 |
| 女性のマンツーマン指導 1年以内利用率 | 3.5%(20代が最高6.0%) | 2024年 |
| 利用目的(男性2位) | 筋力アップ 44.0% | 2025年下期 |
| 利用目的(女性2位) | ダイエット・体型維持 43.6% | 2025年下期 |
出典:ホットペッパービューティーアカデミー 美容センサス2025年下期(15〜69歳・人口20万人以上都市居住・n=13,200・毎年12月調査)/同 2024年下期
参加率:市場全体の伸びしろ
| 指標 | 数値 | 出典・時点 |
|---|---|---|
| 日本のフィットネス参加率 | 約4.5% | RIZAP決算説明資料ほか/2026年 |
| 米国のフィットネス参加率 | 23.7% | 同 |
| 現在フィットネスクラブを利用中(自己申告) | 11.3% | 中小機構 J-Net21/n=1,000・2025年4〜6月 |
| 過去に利用経験あり | 27.7% | 同 |
| 一度も利用したことがない | 61.0% | 同 |
| 今後利用したい | 29.4% | 同 |
出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構 J-Net21(調査期間2025年4月26日〜6月16日・n=1,000・インターネット調査)
ただしこれは2021年8月の調査(n=615)であり、コロナ禍の影響を強く含みます。現在の継続率として使うには古すぎます。2022年以降の継続率データは、調査手法を開示した形では見つかりませんでした。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000108.000068228.html
5価格
提示価格と実支出の大きな乖離
このレポートで最も注意していただきたい論点です。
公式サイトに掲示されている価格
| 項目 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 2ヶ月16回コースの相場 | 約20〜30万円 | 7ブランド13プランの公式サイト全書き出し(2026年8月) |
| 1回あたり単価 中央値 | 9,680円 | 最安6,600円/最高23,925円 |
| RIZAP ベーシック | 382,800円 | 327,800円+入会金55,000円 |
| 24/7ワークアウト | 約130,000円 | 入会金無料+16回 |
| 月額換算 | 月3〜8万円 | 月2回 約2万円/月4回 約3〜4万円/月8回 約6〜7万円 |
出典:コーチム 料金調査(2026年8月・公式サイト7ブランド13プランを全て書き出す手法を開示)
実際に消費者が払っている金額
この乖離は、掲示価格が「2ヶ月集中コースの総額を月割り表示したもの」であるのに対し、実支出は「1年を通じて均した実額」だからです。つまり多くの利用者は2ヶ月で離脱し、その後払っていません。前掲の継続率18.8%とも整合します。
参入判断への含意:定価ベースで売上を積算すると、激しく過大な事業計画になります。「客単価30万円 × 月5名 = 月商150万円」という計算は、離脱を前提に置いていないため成立しません。
課金モデルそのものが移行しています
これは商品設計に直接効く変化です。業界の標準だった「2ヶ月コース一括前払い」から、月額制への転換が進んでいます。
| ブランド | 転換前 | 転換後 | 時期 |
|---|---|---|---|
| 24/7ワークアウト | 2ヶ月16回 257,400円 (入会金あり) |
入会金0円・月額制 月4回 33,440円〜/月16回 123,200円 |
2025年1月1日 |
| RIZAP | BASIC=2ヶ月16回 382,800円(入会金込) |
PRIMEプランを新設。登録料440,000円+月額制。平均継続20ヶ月で1回単価12,718円(BASICの23,925円の約半額) | − |
| ELEMENT | 、(当初から月額制) | 月額通い放題 43,780円〜。1回30分。平均継続7ヶ月以上 | − |
出典:24/7ワークアウト公式 料金ページ(2026年8月9日取得。旧料金体系はHTMLソース内にコメントアウトで残存)/同 新料金体系リリース(2025年1月9日)/RIZAP公式 料金プラン/ELEMENT公式(2026年6月)
月額制への移行は、「1人から2ヶ月で30万円取る」から「1人から長く少しずつ取る」への転換です。RIZAPのPRIMEは平均継続20ヶ月で1回単価が半額になる設計で、明確に継続を狙っています。
新規参入で従来型の「2ヶ月16回コース」をそのまま持ち込むと、業界が離脱しつつあるモデルに後発で入ることになります。加えて、一括前払いは§9で述べる特商法・前受金保全の論点も抱えます。
6飽和度
東京と地方で答えが逆になる
「この市場は飽和していますか」という問いには、地域を指定しないと答えられません。
大手8ブランド810店舗の全数調査
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 市区町村カバー率 | 9.6%(全1,741市区町村中 168のみ) |
| 東京都の店舗数 | 399店=全国の49.3% |
| 1都3県 | 579店=71.5% |
| 東京 対 大阪 | 8.1倍 |
| 東京 対 愛知 | 13.8倍 |
| 出店のある都道府県 | 45/47(島根・鳥取はゼロ) |
| 1ブランドのみの県 | 8県(佐賀・宮崎・山口・徳島・青森・高知・鹿児島・長崎) |
| レビュー密度の逆転 | 新潟2店=平均147.5件 / 東京399店=平均64.1件 |
出典:コーチム 店舗分布悉皆調査(2026年7月・主要8ブランド810店舗のGoogleマップ住所およびレビュー55,194件を分析)
裏を返せば、競合の少ない地域では1店舗あたりの需要が厚いということです。矢野経済研究所も「地方への出店をどこまで進められるかが今後の市場拡大を左右する」と、この点を課題として挙げています。
つまり業界最大手が、従来型パーソナルジムの領域を自ら赤い海と判断して撤退方向に舵を切ったということです。RIZAP本体が129店→103店へ純減している事実と一致します。
フィスコ RIZAPグループレポート(2026年6月10日)
反証:飽和していないとする立場
公平を期すため、逆の見方も併記します。
- 日本のフィットネス参加率4.5%は米国23.7%の約1/5。RIZAPは参加率20%到達を前提に必要施設数を49,800と試算しており、現在の13,876施設は「過剰」ではなく「不足」という立場を取っています。
- chocoZAPが急拡大するなかでも、エニタイムフィットネス(120万人)やカーブス(86万人)は会員数を減らしていません。既存顧客の奪い合いではなく、新規顧客が創出されている証拠と解釈できます。
7収益性
市場は最高益、企業の半数は赤字か減益
このレポートで最も重い事実です。
48.8%
黒字
15.9%
減益
31.7%
赤字
47.6%
業績悪化(減益+赤字)
出典:帝国データバンク「フィットネスクラブ・スポーツジム」業界動向調査(2024年度/約80社対象/2025年5月16日公表)
帝国データバンクは要因として次の3点を挙げています。
- 建設費高騰による出店投資負担の増大
- トレーナー人件費の上昇
- 低価格コンビニジムの台頭による顧客獲得競争の激化
倒産の状況
| 指標 | 数値 | 時点 |
|---|---|---|
| フィットネスクラブ倒産件数 | 28件(1998年の統計開始以来 過去最多) | 2023年度(4月〜2月) |
| 前年度 | 16件 | 2022年度 |
| 原因「販売不振」 | 71.4% | 同 |
| 負債1億円以上 | 7件(前年同期2件) | 同 |
個別の倒産事例(社名・負債額が公表されているもの)
統計がない以上、個別事例から構造を読み取るしかありません。2024年以降で社名を特定できたものを挙げます。
| 運営会社/ブランド | 時期 | 負債額 | 背景 |
|---|---|---|---|
| BVEATS(通い放題パーソナルジム/恵比寿・代官山・渋谷) | 2026年6月29日 破産申請 |
約2億3,000万円 | 売上 4億168万円(2022年11月期)→ 1億2,000万円(2025年11月期)。2023年11月期に債務超過1億3,141万円。会員最大約1,000名 |
| スタジオ・ヨギー(株式会社ヨギー/ヨガスタジオ20店舗超) | 2025年8月1日 破産手続開始 |
約6億2,000万円 | ピーク売上19億3,942万円(2018年12月期)。債権者約2,500名のうち約2,200名が一般利用者 |
| オーパス(富山・滋賀のフィットネスクラブ) | 2026年5月1日 破産手続開始 |
約8億2,300万円 | 2023年4月の死亡事故による信用失墜+競合激化。債権者353人 |
| ROUTINE Fitness24(株式会社モリヨシ) | 2025年7月 自己破産準備 |
約15億円 | 本業(インテリア用品卸)の破綻に伴いジム事業も閉業 |
出典:東京商工リサーチ速報(2026年7月1日/BVEATS)/同(2025年8月4日/ヨギー)/オーパスは帝国データバンク調べを各社報道が引用(2026年5月)/モリヨシはJC-NET(2025年7月24日)。※ヨギーの負債額は会社発表のFAQでは約7億6,014万円(調査中)とされており、集計時点により異なります。
都心の家賃と通い放題の単価設計が両立しなかったという読み方ができます。§6でご覧いただいた「東京は飽和・地方は未開拓」という構造と、同じことを別の角度から示している事例です。
8開業コストと損益分岐点
数字の出所に強い偏りがある
この章の数字は、他章と性質が違います。読む前に必ず次の注意をお読みください。
実際、内装の坪単価は出典によって12万円から80万円まで約8倍の開きがあります。同じ「居抜き10坪」で、ある内装業者は「坪12〜35万円」、別の内装業者は「坪35〜55万円」と書いています。どちらも内装業者の集客メディアです。
以下、出所の立場を必ず併記します。
初期費用の合成レンジ
複数出典を積み上げた合成値です(単一出典ではありません)。
| 開業形態 | 物件取得 | 内装 | 機器 | その他 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| マンション一室・内装DIY寄り(1名) | 30〜90万 | 0〜80万 | 50〜100万 | 20〜50万 | 150〜320万円 |
| マンション一室・業者内装(1名) | 50〜120万 | 50〜150万 | 80〜150万 | 30〜80万 | 210〜500万円 |
| 10坪テナント・居抜き(シャワーなし) | 100〜250万 | 150〜350万 | 100〜200万 | 50〜120万 | 400〜920万円 |
| 10〜20坪・スケルトン(シャワー・更衣室あり) | 150〜350万 | 400〜1,000万 | 150〜400万 | 80〜200万 | 780〜1,950万円 |
合成の元にした主な出典:淀川パートナーズ(士業/2025年12月)、2ndPASS(トレーナースクール・自社卒業生の平均値/2025年10月)、店舗内装.com(内装業者/2026年7月)、店舗設計施工.com(内装業者/2026年版)、創業融資サポート(士業/2026年6月)ほか
ジムガレージ 開業セット/スーパースポーツカンパニー(IROTEC)(いずれも2026年8月時点)
シャワーを付けるかどうかで100〜200万円変わります
| 工事 | 費用 |
|---|---|
| 床:ゴムマット(置き敷き) | 坪1〜3万円 |
| 床:ゴムチップ(接着施工) | 坪3〜6万円 |
| 床:防振浮き床(二重床構造) | 坪5〜12万円 |
| 防音:壁 / 天井 | 坪2〜5万円 / 坪1〜3万円 |
| シャワーブース1台 | 15〜40万円 |
| 更衣室造作 / ロッカー10台 | 20〜60万円 / 10〜30万円 |
| 排水管の口径増強 | 10〜30万円 |
出典:店舗内装.com(2026年7月30日最終更新)/内装業者。給排水は後付けほど割高になるため、将来設置の可能性があれば配管だけ先に通すのが定石とされています。
月次ランニングコスト
| 費目 | 都心(23区・10〜15坪) | 郊外・地方都市 | 根拠の質 |
|---|---|---|---|
| 家賃 | 20〜40万円 | 8〜18万円 | 中(賃料統計は堅い) |
| 人件費(雇用時/オーナー分を除く) | 正社員20〜34万円 | 同左 | 低(バック率の出典が割れる) |
| 広告宣伝費 | 10〜30万円 | 5〜15万円 | 低(すべて代理店発) |
| 水道光熱費 | 2〜5万円 | 1〜3万円 | 低 |
| 予約・会員管理システム | 0円〜3.5万円 | 高(ベンダー公式価格) | |
| 月次合計 | 約30〜80万円 | 約17〜40万円 | − |
賃料は三鬼商事データ(2026年4月時点/東京都心5区 坪22,454円・大阪13,126円・福岡12,467円・仙台9,662円)。システムはhacomono公式(基本プラン 初期15万円+月額3.5万円/店舗)ほか。人件費・広告費は業界メディア・代理店発。
この章で最も重要な数字
| 指標 | 平均 | 中央値 | 黒字企業の平均 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | -11.1% | -5.5% | 6.7% |
| 損益分岐点比率 | 114.5% | 107.2% | 98.8% |
| 自己資本比率 | -43.3% | -12.5% | 18.1% |
| 一人当たり人件費 | 333.7万円 | 309.4万円 | 314.5万円 |
出典:日本政策金融公庫「小企業の経営指標調査」(2024年8月実施・n=74社)/引用元:税理士法人Accompany(2025年6月30日)
一方、公庫の実測は平均-11.1%、帝国データバンクは赤字31.7%・業績悪化47.6%です。
この乖離は、モデル試算が「集客コスト・空室期間・解約・オーナー自身の労働対価」を十分に織り込んでいないために生じます。利益率40%を超えるモデルは、オーナーの人件費が費用計上されていない可能性が高いとお考えください。事業計画は公庫・TDBの実測を基準線に置き、業者シミュレーションは上振れシナリオとして扱うのが妥当です。
損益分岐点と、物理的な受入上限
| 項目 | 数値 | 出所の立場 |
|---|---|---|
| 損益分岐会員数(固定費50万円・月単価3万円) | 約17名 | ジム運営会社 |
| 損益分岐会員数(大阪・30坪・月会費2.8〜3.8万円・初期300万円) | 約30名 | 業界誌 Fitness Business(2021年) |
| 1日の最大セッション数(10-22時・日曜定休) | 9セッション | 、(時間からの機械計算) |
| 月間の新規受入 現実値(コホートの重複を考慮) | 13〜14名 | トレーナー人材紹介会社 |
| 顧客が会社員中心の場合(平日夜4枠のみ) | 約6名/月 | 同上 |
出典:Fitness Business(2021年2月16日/やや古い)/トレーナーエージェンシー(人材紹介会社)/ELEMENT(2026年4月28日更新)(ジム運営会社)
継続率:事業計画の前提として最も重要な数字
| 経過期間 | 継続率 |
|---|---|
| 1ヶ月 | 99.5% |
| 3ヶ月 | 85.6% |
| 6ヶ月 | 63.9% |
| 1年 | 44.0% |
| 2年 | 26.7% |
出典:コーチム「ジム継続率調査2026」(n=196・調査手法とサンプル数を開示)。同調査は「従来の業界数値は4%〜98%とばらつき、期間定義がなく事業者発が多い」と自ら指摘しています。運営元はジム比較サイトのため一定のポジション性がありますが、n数と手法を開示している点で相対的に良質です。
- 目標を達成した人は8.7%のみ。1年以内の離脱が56%。離脱理由はモチベーション低下48.1%が最多で、費用負担16.5%を大きく上回ります。価格を下げても離脱は止まらないということです。
- ジム選定の基準は「通いやすさ」51.5%に対し「トレーナーの質」1.0%。この差は50倍以上です。指導品質は選ばれる理由にならず、続ける理由にしかなっていません。立地が事業の成否をほぼ決めます。
- 現会員の81%が1年超在籍。「半年以内に辞める層」と「長期定着層」に二極化しており、平均値で語ると実態を見誤ります。
9法規制と事故リスク
参入前に必ずお読みください
当初の調査設計にはなかった論点ですが、調査の過程で参入判断を左右しうる一次情報が見つかったため、章を追加しました。
消費者事故等調査報告書「パーソナルトレーニングにおける事故」(2026年5月27日公表)
事故の実態
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 事故情報データバンク登録件数(2019年1月〜2025年12月) | 196件 |
| 2022年以降の年間発生 | 毎年30〜45件程度 |
| 治療1ヶ月以上を要したもの | 81件(41%) |
| 負傷部位:腰・股関節 / 膝・足 | 59件(30%) / 44件(22%) |
| 器具との偶発的接触・器具取扱いミスによるもの | わずか3件 |
| 指導そのものに起因するもの | 193件 |
出典:同報告書 p36。前身データとして、国民生活センターのPIO-NETに2017年度以降5年間で105件の危害相談があり、4人に1人が治療1ヶ月以上(神経・脊髄損傷、筋・腱損傷を含む)。国民生活センター(2022年4月21日)
報告書には、消費者が「限界です」「膝がこわい」「無理」と伝えたのに、トレーナーが「ここを乗り越えないといけない」「大丈夫」と強引に勧めて負傷した事故が登録されています。腰痛のある方に初対面のトレーナーがバーベルスクワットを提示した例、過負荷のデッドリフトで腰椎・仙椎を骨折した例も記載されています。
これは「事故が起きた」ではなく「指導のあり方そのものが事故の原因」という認定です。設備投資や保険では解決しません。
事業者側の備えの実態(トレーナー582名アンケート)
| 項目 | 数値 | 意味 |
|---|---|---|
| 賠償責任保険に加入していない | 18%(107名) | 「わからない」も16%(91名) |
| 契約書(業務内容・利用規約)を交付している | 62% | 4割弱が未交付。紛争時に極めて不利 |
| 事故リスクの説明を実施している | 65% | 説明義務違反のリスク |
| 業務フロー・マニュアルが「ない」 | 22% | 「分からない」も8% |
| 事故時の業務フローが「ない」 | 12% | − |
| 顧客の最多目的 | ダイエット40% | 痩身訴求=景表法リスクと直結 |
出典:同報告書 p24-25
資格・業規制はほぼ存在しません
フィットネス分野に国家資格はなく、民間資格だけで100以上存在します。1日講習で取得できるものから、四年制大学の体育学部卒が受験要件のものまで水準が大きく異なります(p34)。事業者横断的な事故情報の収集体制も「確認できていない」とされています(p35)。
参入障壁が低いことは、参入する側には有利ですが、同時に競合も同じ条件で入ってこられることを意味します。
規制が新設される可能性
現時点では業界団体の自主基準として求める段階ですが、自主対応が進まなければ法規制化へ向かうのが典型的な経路です。今後3〜5年で、トレーナーの資格要件・事故報告義務・書面交付義務などのコンプライアンスコストが上乗せされる前提で事業計画を組むことをおすすめします。
特定商取引法:適用されないことがリスクになっています
「2ヶ月コース一括前払い」という標準的な商法について、特定継続的役務提供に該当するかを条文レベルで確認しました。
| 役務(政令別表第四) | 期間要件 | 金額要件 |
|---|---|---|
| 一 エステティック / 二 美容医療 | 1月を超えるもの | 5万円超 |
| 三 語学教室/四・五 学習塾/六 パソコン教室/七 結婚相手紹介 | 2月を超えるもの | 5万円超 |
出典:e-Gov 特定商取引に関する法律施行令 別表第四(条文原文で確認)
つまり法定のクーリング・オフ権も中途解約権も原則として発生しません。短期的には事業者に有利ですが、これは消費者保護の空白地帯であり、規制新設圧力の震源です。
また、前受金の保全措置の対象外でもあります。倒産時に会員の前払金(平均約17万円)が保護される法的枠組みがありません。倒産28件のすべてが資本金1億円未満だったという事実と組み合わせると、消費者被害が顕在化しやすい構造です。
「エステは無料サービス」という建て付けにしても、消費者庁のQ&Aは契約の実態を見て一体の契約なら規制対象としています。
なお、パーソナルジムを名指しした消費者庁の公式見解は見つかりませんでした。「該当しない」と断言していたのは事業者自身の特商法表記ページであり、一次情報ではありません。痩身訴求+2ヶ月一括前払いという構成は、争えば負ける可能性のある領域とお考えください。
景品表示法:ビフォーアフター訴求の直撃領域
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 不実証広告規制 | 優良誤認が疑われる表示について、合理的根拠資料の提出を15日以内に求められ、出せなければ不当表示とみなされます(景表法5条1号・7条2項) |
| 課徴金 | 対象役務の売上額の3%。10年以内の再違反は4.5%(8条) |
| ステルスマーケティング規制 | 2023年10月1日より、事業者の表示と判別困難な表示が違反に。SNS投稿・レビュー投稿が対象 |
| 直近の執行事例 | 2026年3月25日、エステティックサロン運営事業者3社に措置命令(景表法5条2号・有利誤認) |
出典:消費者庁(2026年3月26日公表)/消費者庁 ステルスマーケティング規制
顧客の最多目的がダイエット40%であることを踏まえると、痩身効果の訴求は避けられない一方、それが最大の法的リスクでもあるという構造です。
建築基準法・消防法(小規模なら大半は不要)
| 法令 | 内容 | 10〜20坪での結論 |
|---|---|---|
| 建築基準法 | パーソナルジム=「スポーツの練習場」=特殊建築物。用途変更の確認申請は床面積200㎡超で必要(法87条1項・6条1項1号) | 20坪=約66㎡のため不要 |
| 消防法(防火管理者) | (十五)項「前各項に該当しない事業場」に区分。収容人員50人以上で選任義務 | 通常は不要 |
| 消防法(消火器具) | (十五)項は延べ面積300㎡以上で設置義務 | 通常は不要 |
出典:e-Gov 建築基準法施行令115条の3第2号/e-Gov 消防法施行令 別表第一(条文原文で確認)
なお、プロテイン等の飲食物提供時の食品衛生法上の届出、シャワー設置時の公衆浴場法の該当性については、今回の調査では一次情報で確認できませんでした(詳細は次章)。
契約トラブルの発生状況
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 相談件数(2018→2020→2023年度) | 3,794件 → 7,317件 → 3,249件 |
| 平均契約購入金額 | 約17万円 |
| 契約当事者 | 女性が約7割。年代は男女とも40歳代が最多 |
| 100万円以上の契約 | 75件(1.6%) |
出典:国民生活センター「スポーツジム等の契約トラブルにあわないために」(2024年1月24日/PIO-NET 2023年12月31日登録分)
典型的なトラブルは、①キャンペーン契約の中途解約で違約金請求(利用開始前でも2万5,000円請求された事例)②解約手続き済みのはずが引落継続 ③体験プラン終了後の通常プランへの自動更新 ④無人ジム・オンラインで事業者と連絡がつかない、の4類型です。特商法の適用がない以上、これらはすべて契約自由の原則で処理されます。消費者に法定の解約手段がないことは、相談の積み上がりを通じて規制新設の圧力になり、またレビュー・SNSでの評判毀損に直結します。
10フランチャイズ加盟条件の比較
独立開業ではなくFC加盟も選択肢に入る場合の材料です。ここも数字はすべて本部の自己申告であり、第三者検証はありません。
| ブランド | 加盟金 | ロイヤリティ | 初期投資総額 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| ELEMENT | 220万円 | 売上の10% | 900〜1,400万円 | 内訳まで開示。透明性が最も高い |
| ティーバランス | 200万円 | 月16.5万円(定額) | 365〜415万円 | 別途システム5.5万+広告27.5万=月49.5万円 |
| かたぎり塾 | 165万円(二次情報) | 20〜25%(二次情報) | 560〜665万円(二次情報) | 公式は自己資金100万円以上・想定月商170万円以上のみ開示 |
| OUTLINE | 無料(キャンペーン) | 売上の15% | 300〜600万円 | 保証金100万円(解約時返金) |
| eviGym | 200万円(税別) | 売上の25% | 500〜1,000万円 | 業界内でも最高水準の料率 |
| HPER | 100〜150万円 | 年132〜165万円 | 303.5〜353.5万円 | 自己資金100万円〜 |
| BEYOND | 非開示 | 非開示 | 約1,500万円〜 | 加盟金・保証金・研修費・ロイヤリティ・広告分担金・契約期間の6項目すべて非開示 |
| chocoZAP(参考・セルフ型) | 220万円 | 実質15% | 2,000〜2,200万円 | 契約7年・法人のみ。7年ごとに設備入替(加盟店負担) |
出典:ELEMENT公式(2026年4月29日)/T-BALANCE公式/かたぎり塾FC公式+NEXT BUSINESS(2025年6月4日・二次情報)/OUTLINE公式(2025年9月24日更新)/eviGym公式/BEYOND公式/chocoZAP公式
さらに、ロイヤリティ以外の月額固定費を見落とすと収支が崩れます。ティーバランスはロイヤリティ16.5万+システム5.5万+広告27.5万=月49.5万円が本部支払いです。想定月商180万円に対し27.5%が本部に流れる計算で、料率25%のeviGymと実質同水準になります。
利益率が40%を超えるモデルは、オーナー自身の労働対価が費用計上されていない可能性が高いとお考えください。前章の公庫実測(平均-11.1%)との差は、ここから生じています。
また、投資回収期間の開示は「最短」「1店舗の実績」ベースがほとんどです(BEYOND=つくば店の6ヶ月、OUTLINE=最短3ヶ月、ティーバランス=最短5ヶ月)。平均値・中央値・分布は、どの本部も一切開示していません。
なお、BEYONDが訴求する「店舗CLOSE実績ゼロ・撤退企業ゼロ」は本部の自己申告であり、第三者による店舗生存率の検証は存在しません。急拡大中のFCでは、生存者バイアスが構造的に生じます。
日付と出典が明示されていないFC比較サイトの数値は使わないでください。本レポートでは該当箇所を採用していません。
11調べたが「データがなかった」項目
見つからなかったことを書かないレポートは、読み手に「調べ尽くした」という誤解を与えます。当方は必ず明示します。
| 調査項目 | 結果 |
|---|---|
| パーソナルジム市場規模の一次情報による金額 | データなし。矢野経済研究所が2025年版で初算出したが有料レポート内(198,000円) |
| パーソナルジム市場規模の年次推移・予測 | データなし |
| 2025年以降の官庁統計によるフィットネス売上高・会員数 | データなし。経産省調査は2024年12月で終了、総務省の後継調査は業種別非公表 |
| パーソナルジムの廃業率・倒産件数の公式集計 | データなし。TDB・東京商工リサーチともパーソナルジム単独の公表なし |
| パーソナルジムの平均利用期間・男女比・年齢構成 | データなし。流通している数字はいずれも原典未確認 |
| 2022年以降の継続率 | データなし。確認できたのは2021年8月調査(継続率18.8%)のみ |
| FIA(日本フィットネス産業協会)の公表統計 | データなし。公式サイトに統計ページ・PDFを確認できず。ネット上の「FIA調べ」は原典未確認 |
| 富士経済のフィットネス/パーソナルジム市場調査 | データなし。同社リリース・検索とも該当なし |
| 帝国データバンク業界動向調査の2025年度版 | データなし。2026年公表分をTDBサイトで確認できず |
| 初期費用・利益率・損益分岐点の第三者統計 | データなし。見つかる数字はすべて内装業者・機器販売・開業コンサル・スクール・FC本部の発信。例外は日本政策金融公庫の経営指標調査のみ |
| パーソナルジムの3年生存率・廃業率 | データなし。「3年で半数が撤退」という記述は管理システム販売元の無出典の主張で、統計的裏付けを確認できず |
| 新品と中古の割引率を明示した一次データ | データなし。同一販売店の新品・中古価格の並列比較から逆算するしかない |
| 「パーソナルジム」のキーワード実測CPC | データなし。広告代理店による「500〜1,000円」というレンジ提示のみ |
| ホットペッパービューティーの実際の掲載料金 | 非公開。プラン名6段階と「売上の2%手数料」のみ判明 |
| プロテイン等の提供時の食品衛生法上の届出、シャワー設置時の公衆浴場法の該当性 | 未検証。一次情報で確認できず。参入前に保健所へのご確認をおすすめします |
| BEYOND のFC条件(加盟金・保証金・研修費・ロイヤリティ・広告分担金・契約期間) | 本部が非開示。6項目すべて |
| 2024年度以降のフィットネスクラブ倒産件数 | データなし。東京商工リサーチの業種別調査は2023年度版が最新 |
実際のご依頼では、この段階で「追加調査が必要な項目」としてご提示し、優先順位をご相談したうえで次の調査に進みます。
- 「フィットネス市場7,100億円」「4,886億円」「2,910億円」を混ぜないでください。それぞれ帝国データバンク(事業者売上高)、Fitness Business(民間商業施設)、経産省(サンプル調査)で、定義が異なります。
- 「パーソナルジム市場1,000億円」は使わないでください。原典が特定できません。
- 2025年以降のトレンドを官庁データで語ることはできません。統計が2025年1月に断絶しています。
- 店舗数は矢野経済研究所の2,368店(2025年8月)が現時点で最良の数値です。ネット上の5,000店超は根拠不明です。
- パーソナルジムの前年比増減は算出できません。2025年に新カテゴリとして分離されたため、比較可能な前年値が存在しません。
12出典一覧
本レポートで参照したすべての情報源です。信頼度区分ごとに整理しています。
A 官庁統計・調査手法開示ありの一次発表
- e-Stat 特定サービス産業動態統計調査 長期時系列表18 フィットネスクラブ(2025年3月19日更新)
- 経済産業省 特定サービス産業動態統計調査(調査終了告知)
- 総務省 サービス産業動態統計調査
- 矢野経済研究所 フィットネス施設に関する調査(2026年3月12日発表/2025年8月時点)
- 矢野経済研究所 2024年調査(2024年10月24日発表)
- 矢野経済研究所 2025年版 フィットネス施設市場の現状と展望(2025年10月31日発刊・有料)
- ホットペッパービューティーアカデミー 美容センサス2025年下期(n=13,200)
- 同 2024年下期
- 帝国データバンク 業界動向調査(2024年度)(2025年5月16日)
- 東京商工リサーチ フィットネスクラブ倒産動向(2024年3月7日)
- 中小企業基盤整備機構 J-Net21 消費者調査(n=1,000/2025年4〜6月)
- RIZAP chocoZAPフランチャイズ事業進捗
- Fast Fitness Japan エニタイムフィットネス国内会員数120万人突破(2026年7月)
- 消費者庁 消費者安全調査委員会「パーソナルトレーニングにおける事故」事故等原因調査報告書(2026年5月27日・全62頁)
- 国民生活センター「スポーツジム等の契約トラブルにあわないために」(2024年1月24日)
- 国民生活センター「パーソナル筋力トレーニングでのけがに注意」(2022年4月21日)
- e-Gov 特定商取引に関する法律施行令 別表第四(条文原文)
- e-Gov 建築基準法施行令/e-Gov 消防法施行令 別表第一(条文原文)
- 消費者庁 エステティックサロン運営事業者3社への措置命令(2026年3月26日公表)
- 日本政策金融公庫「小企業の経営指標調査」フィットネスクラブ(2024年8月実施・n=74社)/引用元:税理士法人Accompany(2025年6月30日)
- 東京商工リサーチ速報 BVEATS破産(2026年7月1日)/同 スタジオ・ヨギー破産(2025年8月4日)
- 三鬼商事オフィス賃料データ(2026年4月時点)/hacomono 公式料金
B 民間集計・手法一部開示/企業IR
- コーチム 店舗分布悉皆調査(2026年7月・810店舗/レビュー55,194件)
- コーチム 料金調査(2026年8月・7ブランド13プラン)
- コーチム 市場レポート(2026年6月)
- コーチム 拡大と撤退(2026年)
- フィスコ RIZAPグループ レポート(2026年6月10日)
- Fitness Business 日本のフィットネス市場(2024年5月25日)
- PLAN-B パーソナルジム継続率調査(2021年8月・n=615/古いため参考扱い)
C 原典に到達できず、本レポートで採用しなかったもの
- 「パーソナルジム市場 約1,000億円(2023年)」、 複数のまとめ記事で反復されているが元の調査名を特定できず
- THE FITNESS パーソナルジム市場規模データ:700〜800億円、店舗数5,000〜5,500店、男女比等。出典が「民間調査」止まりで検証不能
- 「フィットネスクラブ会員数 約500〜540万人(FIA調べ)」、 FIA公式サイトに原典を確認できず
- 各種まとめ記事によるチェーン別店舗数(JOYFIT24、FIT365等)、 公式発表に到達できず